西荻窪温浴施設プロジェクト
都心に最高のオアシスを。
異業種に本格挑戦した
西荻窪温浴施設プロジェクト。
都心に最高のオアシスを。
異業種に本格挑戦した
西荻窪温浴施設プロジェクト。
2021年12月。西荻窪駅前にオープンした
ベントハウススタイルの本格的フィンランド式サウナ「ROOFTOP」。
ゼロから作り上げたメンバーたちに、これまでに経験のない
異業種の事業を立ち上げた道のりについて語ってもらいました。
専務取締役
宮本 茂
SHIGERU MIYAMOTO
人事総務課 ブランド責任者
森本 健人
KENTO MORIMOTO
新規設備課 課長
井上 貴史
TAKAHUMI INOUE
「サウナ好きだし、やってみようよ」
何気ない一言から動き出したプロジェクト。
茂:サウナを作ろうという話が持ち上がったのは、2021年3月頃だったかな。西荻窪店舗ビルの3・4階が使用されていなくてもったいないと。この環境の中でできることで考えよう、というのがそもそもの発端だった。僕もサウナ好きだし、貴史さんも、みんな好きじゃん。やっちゃおうよと(笑)。
貴史:メッセの作りたいサウナを模索するところからスタート。最初はテントサウナを計画していて、そこから家庭用のホームサウナも選択肢にあがり、コストが回収できたら、事業拡大して大きなサウナを作ろうと話していたんです。ところが建物にアスベストが見つかり、大規模工事が必要になった。エレベーターも総入れ替え。水風呂を入れるために構造補強も必要でした。事務所から温浴施設への用途変更もできなかったので、建築会社さんと保健所を行き来し続ける日々でした。
茂:温浴施設とそれ以外のスペースの割合を調整したりしてなんとか着地できたんだよね。8ヶ月かけてようやく完成。オープンは2021年12月1日だったね。
貴史:いろんな方に協力してもらってようやく漕ぎ着けたオープンでしたね。他店舗スタッフのみんなも集まってくれて、近隣でビラをたくさん配ったり。SNSなどWEBでの宣伝活動も。プレオーブンのイベントの抽選をおこなったりいろんな仕掛けを考えたりね。
健人:僕は本当に何もわからないところから、貴史さんのサポートとしてジョインさせてもらいました。サウナの業者さんを複数社あたって交渉して、1社に決めるというところを担当させてもらいました。業界のこと、仕様のこと、全部貴史さんと協力企業さんに教えていただきながらの手探り。施工会社も一から調べあげて、自分で電話して開拓しました。
貴史:僕もまったく余裕なくて・・・。健人さんに依頼して、どこになにをどう発注するのかなど、細部をつめてもらって本当に助かりました。
健人:最初の頃は茂さんから「情報ぐっちゃぐちゃ。もっとわかりやすくまとめないと、判断できないよ」などと厳しく指摘されました。何度もフィードバックをもらうので、経営はこういう観点で物事をチェックするんだと学ぶことができました。あと、茂さんは「大事なことは対面で会って決断する」とおっしゃっていて、コロナ禍だったのですが実際に業者さんにも会ってもらったんですけど、交渉や契約のスタンスもすごく勉強になりました。
茂:健人さんが開拓してくれた会社さん、熱意がすごかったよね。「すごいサウナ作りましょう!」と燃えてくださって。いい会社さん探してきてくれたなぁと思った。志が一致しないと、いいものなんかできないからね。
数々のピンチを乗り越えて、
みんなで助け合って生まれたのがROOFTOP。
貴史:プレオープン初日の「お湯出ない事件」では本当にみなさんに迷惑かけてしまい申し訳なかった。これは完全に僕の業務の怠慢。お湯の流れる量とスピードの計算を間違えていて、それに気づかずに施工してしまったせいです。専務、エリア長、店長、いろんな人が駆けつけてくれてお客様に謝ってくれて、けどその時同時にメッセの助け合う風土を実感した瞬間でもありました。
茂:あの時は大変だったけど、蓋を開けてみるとすごい賑わいだよね。1日500人以上のお客様が入る日もある。1年経っていないのに、単月黒字。新規事業って軌道に乗るまで数年かかることが一般的なのに。
貴史:サウナとしての最高の導線にもこだわりましたからね。体を洗って、サウナに入って、汗を流して、水風呂はいって、外気を吸う。一連の流れを最短の導線でできるようにしました。設計も何度もやり直して、最初の設計図とはまったく違うものになりました。
茂:もともと外気浴のスペースも取れなかったんだけど、なんとしてでも入れようってこだわったもんね。あとサウナ室のベンチも。
貴史:あぐらをかいても余裕がある広さにしたかったんです。寝そべっても、寝返り打てるくらい。狭っ苦しい空間にしたくなかったので。一人用水風呂も、過重制限がある中で厳しいかなと思ってたんですけど、なんとか実現できた。建築基準法など様々な法律・ルールを遵守して、安全安心で快適な空間を作ること。今回の案件は、本当に鍛えられました。
健人:その後の運営もお客様の定着に繋がっていると思います。何が良かったか。改善すべき点は何か。お客様の声を拾ってすぐに対応するスピードはどこにも負けないと思います。自分が関わる仕事、いいものにしたいっていう熱意がすごく強いと思います。
茂:正直人が集まりやすい場所に不動産を持っていて、そこに最高の箱をつくって、最高のサービスを提供する。それだけで、実は95%は勝てちゃうと思うんだよね。でも、僕は最後の5%が大事だと思っていて。それは、おなじ志をもつ仲間。これが伴ってなかったら、他の魅力も強みも半減しちゃう。毎日、すべての瞬間、本気でやる。それが何より大事だと思う。
マイナスのことがあっても、折れない。
反骨精神で乗り越えるのがメッセ。
茂:マイナスのことがあっても、そこで折れない。反骨精神で乗り越える。ネガティブを塗り替える。やってやるぞという気概というのはメッセの伝統だと思います。乗り越えてきたから、今の僕たちがいる。
貴史:アスベストが見つかった時、用途変更できないと言われた時、折れそうになったタイミングは何度もありました。でも悩む時間が無駄だよと茂さんにはよく言われていたので、お金かければいいのか、時間かければいいのか、など自分なりに考えたから、今の自分に繋がっていると思います。
茂:逆境こそ、チャンスだったりする。たとえば日本は人口減少してるよね。嘆いてたってしょうがないじゃない。そんな中で、どうやっていこうか。個性ととらえて、前向きに何かを創造しようよと。楽してつまんないことやるより、苦労して難しいことに挑戦する方が面白い。日本そのものがイノベーションを生むためのチャンスが溢れていると思うよ。
健人:そうですね。僕も悩むよりもとにかく動くことを心がけています。実際に動いてみると、景色が変わって、うまくいくこと・いかないことの見通しも立ちやすくなる。あとは、組むなら一番のところと組む、という教えもある。すごい会社さんと組むと、学びが多い。今回のサウナの協力会社さんもそう。入社2年目からこんな経験ができて、本当に勉強になりました。
茂:補完関係だと思う。他のチームもそうだよね。お互いができることをやっていく。それぞれが得意・不得意があって、役割も違うから。1+1+1が3に止まらず、5になって、10になってる感覚はあるよね。
健人:そうですね。茂さんからはいつも容赦なくストレートに指摘されてヘコむことも多いんですが・・・一つひとつの言葉のすべてが表面的じゃなくて、全部本気でぶつかってくれるというか。だから僕も負けないように成長しようと思っています。これからも仲間と切磋琢磨しながら、協力して頑張っていきたいです。
ある1日の流れ
森本 健人の1日のスケジュール
メールチェック及び対応
井上 貴史の1日のスケジュール
業務スケジュール確認
(設備運営、建築設備状態)
(社内決裁共有、進捗・費用確認、現地確認)
(図面チェックバック、費用交渉)
(新規開拓)